TOP > スキルアップ > 【経理スキル】月次の給与計算のフローを詳しく学ぶ

スキルアップ

2017.04.18(火)

【経理スキル】月次の給与計算のフローを詳しく学ぶ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

おう!経理の海を時速120kmで泳ぐ、毎度おなじみ経理サバこと財前サバ夫だ。さっそくだが、経理・会計にとって、魚における尾ビレくらい重要な業務の一つ「給与計算」について話をするぜ。以前、「実務の前に覚えておきたい給与計算のキホン」って記事で給与計算については一通り解説したが、今回は給与計算の主なフローについて詳しく教えてやるぜ。

経理・会計部門で今年から新たに給与計算を任されることになったってヤツは、しっかりエラを見開いておくようにな!じゃあさっそく、給与計算の実務内容を流れに沿って解説してやるとするか!

経理スキルアップのマイルストーン、給与計算のフローを覚えよう

一般的に給与ってのは毎月決まった日に支給されるよな。支給日は10日とか25日とか月末最終日とか会社によって異なるが、毎月必ず1回は支払わなきゃならねぇと労働基準法で定められてる。給与計算には「締め日」ってのがあって、例えば月末が締め日で翌月10日が支給日だとすると、締め日から10日間で給与計算を済ませなきゃならねぇ。これがベースとなるルールだな。

給与計算の流れを6段階で整理する

ここからは月次の給与計算の流れをステップごとに説明してくぜ。

STEP1 人事・業績データの確認

基本給や各種手当は、社員の勤続年数や役職によっても変わってくる。だから給与の支払い額を計算するには、まず人事データの確認が必要だ。1月、4月、10月とかっていうタイミングで昇給するケースが多いだろうから、そういうタイミングでは前倒しで人事面の動きを把握するようにしておこう。給与計算時に押さえておきたい主な人事データは以下の通りだ。

基本給 各種手当 職種
職位・役職・等級 扶養家族 雇用保険番号
住民税 勤務地 業績データ
生年月日 入社年月日 その他の控除項目

その他、社員の引っ越しに伴って通勤交通費に変動がないかもチェックする必要がある。また、営業職などでは出来高給・インセンティブが採用されていることも多いよな?こうした報酬は業績データをもとに支払っているから、業績データの把握も欠かせねぇぞ。

STEP2 割増賃金の算定

次は、割増賃金などの諸手当の計算だ。労働基準法によって時間外労働手当、休日勤務手当、深夜勤務手当の支給が義務付けられていることはお前たちも知っているだろう。スタッフが時間外労働や休日出勤をした場合は、勤務時間に応じた割増賃金を支給する必要がある。割増賃金の計算方法は以下の通りだ。

割増賃金額=1時間の賃金×時間外労働・休日労働、深夜労働の時間×割増賃金率

「時間外労働は25%」「休日出勤は35%」「深夜労働は25%」など、割増賃金率ってのが決まってるから、それにしたがって計算するぜ。ちなみに、「家族手当」「住宅手当」「営業手当」「役職手当」「資格手当」「宿直手当」などの各種手当は、割増賃金から控除することができる。これらの手当てを採用するかどうかは、会社の自由だ。

STEP3 欠勤控除の決定

スタッフが実際に働いた日数も把握しておくべきだ。勤怠データに欠勤や遅刻があった場合、その分の給与を減額する処理が必要になるからな。欠勤・遅刻といった不就労分の控除については、労働基準法では定められてはいない。だから会社の就業規則や賃金規定に合わせて計算できるわけなんだが、「遅刻や欠勤の1回につき減額できるのは月の給与の10分の1まで」と決まっているから、そこは覚えておくようにな。

STEP4 1円未満の端数処理

割増賃金や欠勤控除の日割り計算などを行った際に、どうしても出てしまうのが端数だ。几帳面なヤツはすごく気になるよな。もちろん、1円でも正しく処理する必要がある。労働基準法で定められている割増賃金の端数処理は以下を見るといいぜ。

割増賃金の計算
1時間の賃金額と割増賃金額に1円未満の端数が出た場合は、50銭未満は切り捨て、50銭以上1円未満の端数は1円に切り上げる。1ヶ月間の割増賃金額に1円未満の端数が出たら上記と同じように処理をする。
平均賃金の計算
賃金総額を総暦日数で割った額の銭未満の端数は切り捨てる。平均賃金をベースに休業手当などを計算するなら、円未満の端数処理は50銭未満の端数は切り捨て、50銭以上1円未満の端数は1円に切り上げる。
1ヶ月の賃金計算
1ヶ月間の賃金額(控除後残額)に100円未満の端数が出たら、50円未満の端数は切り捨て、50円以上の端数は100円に切り上げる。1ヶ月間の賃金額に1,000円未満の端数があるときは、翌月の賃金支払日に端数を繰り越すことが可能(ただし就業規則で定めることが必須)。
STEP5 引支給額の算出

STEP4の段階で給与の支給総額が決まったら、そこから控除総額を引いて「差引支給額」を算出する。この差引支給額が、いわゆる手取り額になるってわけだな。支給総額は基本給に各種手当を含めたもので、控除総額は「社会保険料」「所得税」「住民税」など給与の支給額から控除された金額を指す。差引支給額の計算方法は以下の通りだ。

差引支給額=支給総額-控除額

社会保険料の控除額は、年齢によって変わってくる。40歳以上になると社会保険に加えて介護保険が徴収されるようになり、65歳以上になったら終了だ。

STEP6 書類作成など

給与計算が完了したら、スタッフに渡す「給与明細」を作成する必要がある。給与明細は「勤怠」「支給」「控除」の3つで構成されており、上記で計算した内容を記載していけばいい。

また、企業は事業所ごとに「賃金台帳」を作る必要がある。賃金台帳は1人につき給与12ヶ月分まで書き込めるようになっており、以下の8つの項目を記載しておかないと労働基準監督署から是正勧告を受けることがあるから注意しておくようにな。

1.氏名 2.性別
3.賃金計算期間 4.労働日数
5.労働時間数 6.時間外・休日・深夜労働時間数
7.基本給・手当その他賃金の種類ごとの額 8.賃金の一部を控除した場合の額

あとは期日にしたがって給与振り込みの手続きなどを行うだけだ。簡単だろ?これで給与計算のフローは万事しまいだ。

給与計算は、仲間を支える非常に重要なミッションだ

経理経験が浅いヤツにとっては、複雑な計算が絡む給与計算にはややこしいイメージがあるかもしれねぇ。だが、慣れちまえばそこまで難しいもんじゃないと思うぜ。経理・会計は会社の財布を握る存在だが、給与計算はまさにそこを感じられる業務の一つと言えるだろう。会社の仲間たち、そしてその家族を支える、非常に重要なミッションだな。

じゃ、お前らの心の中の使命感や責任感に火を付けたところで、そろそろおいとまするとするか。またな!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
シゴ・ラボCTA(記事下)
サバ夫の「VLOOKを使いこなせ!」
経理のキャリアアップ・チャレンジならパソナ